Experience-dependent spatial expectations in mouse visual cortex | Nature Neuroscience (2016)
この研究では、マウスにVRのトンネルを走らせて、位置は異なるが同じ模様を見た時にマウスのV1がどのように応答するかを調べた
同じ模様でも、位置によってV1(L2/3)の細胞の応答は異なっていた。
神経応答から、刺激パターンの位置をデコードすることができた
つまり、V1においても視覚刺激が与えられた位置に関する情報が含まれている
さらに、経験によってその正答率が上昇した
Naa_tsure.iconこれ、位置ではなく順番の情報が利用されている可能性は?
いくつかの細胞は、経験が増えると刺激が来る前に応答を始めるようになっていた
Naa_tsure.iconこれから来る感覚刺激の予測に働いている?
この細胞は経験が少ない状態だと視覚刺激自体にはあまり応答しない
最初から視覚刺激に応答する細胞は経験によってさほど変調しない
予測に働く細胞は、その刺激の遭遇確率を反映する?
100%遭遇する刺激に比べて90%遭遇する刺激に対する予測応答は小さかった
一方で、遭遇しない刺激と比べて、10%遭遇する刺激に対する応答は変化なし
予測していない刺激が来たら応答が強くなるはず
予測できる刺激が来たら応答が弱くなるはず
通常の視覚刺激応答細胞の応答を予測的細胞の活動の強さごとに調べると、
予測細胞の活動が強いトライアルほど、実際の刺激に対する応答が弱い
予測細胞の活動が弱いトライアルほど、実際の刺激に対する応答が強い
予測できないA刺激に対するA選択的な視覚細胞の応答に関して、
B刺激に対する予測活動が高い時、予測できないA刺激に対する応答が大きい
B刺激に対する予測活動が低い時、予測できないA刺激に対する応答が低い
Naa_tsure.icon確信度が高いほど、外れた時の応答が大きくなる
これはサプライズを反映しているのでは?
Naa_tsure.icon予測が実際の刺激に対する応答に強い影響を与えている
ACCで予測に働く細胞は、その刺激の遭遇確率を反映していた
100%遭遇する刺激に比べて90%遭遇する刺激に対する予測応答は小さく
遭遇しない刺激と比べて、10%遭遇する刺激に対する予測応答は大きかった
Errorに関するシグナルはACCでは見られなかった
この予測は感覚刺激がない状態においてもV1で応答を引き起こすのか?
この細胞は
予測細胞の活動が強い時は外れた時の応答が強く
予測細胞の活動が弱い時は外れた時の応答が弱い
やはり予測の確らしさがサプライズの大きさにつながり、応答の強さが変化している?
Naa_tsure.iconこの予測と実際の感覚入力のエラーはどこで生じて、どこで使われるのだろうか?
予測のアップデートに使われるという考えが一般的だが、神経細胞はどのようにこのエラーを利用できるのか?